おとといから昨日にかけ、Vガンダムのページを更新しました。
メインは、Vガンダム論の第二章です。これは、富野監督がVガンダムの製作に失敗していく過程を時系列に追ったものです。Vガンダムの企画時のインタビューも載せていますし、以前書いた「Vガンダムは何故失敗したのか」も関連情報ですので、よろしかったら、あわせてご覧ください。
さて、Vガンダム論ですが、第一章は、「機動戦士ガンダム」という夢の終焉を語り、第二章では、「Vガンダム」という作品が失敗していく顛末を語ったもので、どちらも、ある挫折をテーマとしています。
昔ガンダムにはまって、今はいい大人になった人達が読むと、結構面白いのではないかと思います。
子供の頃、自分達が熱狂した作品がどのような経緯をたどることになったか・・そしてその製作者(富野監督)がどのような苦難にあうことになったか・・
Vガンダムの失敗をおそらく直接の引き金として、その後富野監督はうつ病になるわけですが、自分が社会に出てから、会社で同じ病になった人を何人も見てきました。
そういう人というのは、けっこう皆優秀で、気合も入っており、会社への功績も多大なものがある人も多いものです。
ところが、多くの場合、上司と相性が悪かったり、周囲からの理解を失ったりして、ろくに働けなくなってしまいます。ある意味、仕事に気合が入っていたほど、かかりやすい病気ではないでしょうか?
自分が以前いた会社でも、付き合いのあったよその会社でも、今いる会社でも、大体、同じようなパターンで、働けなくなったり、会社に来れなくなったりしている人がいます。
会社としても、多大な損失なはずですし、何よりも、本人のつらさといったら、大変なものでしょう。また、その親なり、妻や夫なり、子供さんの気持ちを考えてみても、つらいだろうと思います。
さて、何をいいたいのかと言うと、こういう視点こそ、私にとって関心のある「大人のガンダム」なんですよねぇ・・
子供がガンダム見るのだったら、ロボットの操縦に憧れてもいいでしょうし、ガンダム美術展のように、大真面目に、「人類の進化は?」「生命とは?」とかやってもいいと思います。
むしろ、20歳以下だったら、そういう視点でガンダムを楽しんで欲しい気もします。
しかし・・、21歳こえ、いよいよもうすぐ社会人になる・・というところまできたら、会社生活というのは、努力が必ずしも報われるものではないということや、仕事よりも自分の精神を守ることが大事であるということを、意識する必要があるのではないかと思います。
そして、いざ自分がそのような不遇にあったとき、「あのガンダムを作った富野監督でさえ、上司のせいで動けなくなったのだ・・」と気付くことは、多少なりとも、気持ちを楽にするのに役立つのではないでしょうか?
そういう意味で、私は今回のVガンダム論第二章を、ある意味で「20歳以下は禁止の大人のガンダム」と考えています。
Vガンダムとは別に、今後も、この「大人」路線のガンダムの追及はやってみようと思っています。
ちなみに、上記の文章は、日経「大人のガンダム」を否定する意図ではありませんが、あの雑誌も、もっと日経っぽい意味で大人っぽい視点でも良いのではないかと思います。
各ガンダムのキャラクター紹介などのようなアニメ雑誌でも読めば載ってそうなページを削って、バンダイとナムコの統合で両社のシステムはどう連結したのかとか、前の「大人のガンダム」ではバンダイは顧客分析をアンケートに頼ってやっていたが、いい加減、システムベースで把握できるようになったのかとか、エウレカセブンのようにゲームをベースとしたアニメ作成路線がガンダムに与える影響とか、いろいろ、ITでもマーケティングでも財務の話でもいいので、もっと突っ込んだ話題を記事にしてほしいものです。
単に、昔ガンダムにはまっていた30代をターゲットにアニメネタで売ろう・・というだけでは、「日経」という名前に傷がついてしまいます。
逆に、富野監督を病にしたプロデューサーにインタビューしたり、富野監督から全国の同じような病にかかった会社員への応援メッセージや体験談などもらえたりしたら、全ての「日経」関連の新聞・雑誌より、よほど立派な視点を持った「大人のガンダム」になりうると思います。