日本の戦争責任について(富野アニメに基づく国家の意思決定モデリングの試み)
靖国神社の参拝に関する議論を見ていて思うのですが、A級戦犯の問題にせよ、神社の参拝の問題にせよ、アジア各国からの批判にしろ、いろいろな議論が噛みあわないのは、そもそも「日本がなぜ戦争をおこしたのか」「誰が主導して戦争起こしたのか」という本質的な問題を、日本人自身が避けているからではないでしょうか?
私は、日本人は、戦後60年以上、この本質的な問題から逃げてきたと思います。
しかし、アジア各国やアメリカの被害者はもとより、いやいや戦地に行かざるを得なかった日本兵や、空爆などでなくなった多くの被害者のためにも、いよいよ、真面目に考える時期がきたと思います。そうでなくては、戦没者が浮かばれないでしょう。
まず、日本人が自分で考える以上、「日本」と一言で行ってはいけないと思います。
具体的には、誰が(もしくはどの勢力が)、日本を戦争に引きずり込んだ(主導したのか)?
個人名もしくは組織名で、その役割の大きさを明確にすべきだと思います。
組織の意思決定は、常に様々な思惑がからみます。
当時も、日本を戦争に導くことで、明らかに、自分が得をすると考えた人(もしくは組織)がいたはずです。
(日本人のなかにも、海外の国のなかにも)
もし、誰も戦争には積極的ではなかったとしたら、特定の個人の問題ではなく、組織の意思決定の問題となります。
その場合、日本の組織の意思決定のあり方に問題があったということになるでしょう。
それであれば、この問題は過去の問題だけではなく、現在も続いている問題かもしれません(現在の政治や、企業など)。
さて、この問題をこれからは追求していきたいと思うのですが、いろいろ微妙な問題をはらむので、以下の手順で検討しようと思います。
1.ガンダムを中心とする富野アニメをベースに、国家を戦争に導くにあたり、どのような勢力が登場するかを概観する。(関係ありませんが、私のガンダムのページはこちら)
2.日本が戦争に至る過程を分析した本を、片っ端からできるだけ多数読み、そこでは、誰が(もしくはどの勢力が)問題とされているかを分析する。
3.1ででてきた勢力と、2ででてきた勢力を照らし合わせることで、見落としがないようにする。
なんでわざわざ富野アニメを使うかというと、私は、偏見かもしれませんが、学者や識者が、あまり立派な分析をこのジャンルで成し終えているとは思っていないので、見落としのないように考察するためのツールとして利用したいと考えています。
あとは、ガンダムのイメージを活用することで、当時の個人名に詳しくない人にもイメージがわくようにできたらという意味もあります。
富野アニメといってもいろいろあり、知名度を考えるとガンダムをベースにしたいのですが、どうもガンダムというのは、国家を分析するツールとしては、若干弱いところがあるので、とりあえず頭に浮かぶ富野アニメをいろいろ用いながら、最終的には知名度を考えてガンダムベースに統一できたらなと思います。
さて、国家の構成要素はどんな人がいるでしょうか?
順不同で考えると・・
・一般の人Aタイプ:
つまり、国家の意思決定に一般資格でしか関与できず、戦争などが起きると、なすすべもなく被害者になる人々。
この人たちは、戦争を憎み、いざという時には逃げることしかできない。
富野アニメでいうと、ザンボット3に出てくる一般人が印象的です。最悪の例では、人間爆弾の被害者となる人々アキなどがいます。
現実にはどの戦争でも多数派のひとつでしょう。
・一般の人Bタイプ:
国家の意思決定に一般資格でしか関与できない点はAタイプと同じだが、ナショナリズム意識が強く、戦争に賛成する人々。ジオン公国独立宣言を支えた人々はこのような人たちでしょう。おそらく、経済的事情から不公平意識を持っている。
アメリカ独立戦争を支えた人たちもこういう人たちかもしれない。これも結構多数派か。
・一般の人Cタイプ(=軍人):
一般人だが、いざとなると、戦争に借り出される人々。アムロをはじめ、富野アニメにおける多くの作品での主人公はこれに属します。脇役では、ガンダムにおけるアバオアクーの攻防の学徒出陣の兵士などが思い起こされます。
・一般の人Dタイプ:
一般人だが、生きるために戦争や軍人に協力しようとする人々。ガンダムのミハルなど。
・一般の人Eタイプ:
一般人だが、主義のために戦争や軍人に協力しようとする人々。イラクの自爆テロなどはこういう人かもしれない。
・軍人A:職業軍人:
戦いが好きなタイプ。富野アニメではどの作品にもいろいろ登場。
・軍人B:戦争が好きだが、それを利用して権力を目指すタイプ。Vガンダムのタシロみたいなものか。部下を戦わせるタイプ。自分は安全な場所にいて権力や名声が好き。ザンボット3のブッチャーみたいなものか。
軍人C:主義に生きる人。Zガンダムのエマ・シーンみたいなものか。
軍人D:エリート意識に基づく戦争好き。Zガンダムのティターンズみたいなものか。
軍人E:いやいや戦わせられているタイプ。本当は戦争などしたくない。
軍人F:遠大な将来ヴィジョンに基づいて戦争を考えている人。Zガンダムのシロッコみたいなイメージ。
政治家A:高潔な指導者。多少は個人的な欲望もあるが、基本的に全体のことを考えている人。ターンエーガンダムのディアなタイプ。イデオンのドバ総統なんかも一応そうか。
政治家B:欲のある指導者。プライド高く、自分がトップであることが大事。周囲は道具。ガンダムのギレン・ザビみたいなものか。
政治家c:国家のことより自分の保身が最優先の指導者。
政治家D:国家の拡張を優先している指導者。
政治家E:国家の問題といいながら、実は自分の個人的な感情のために戦争を利用している指導者。イデオンのハルルや、逆襲のシャアのシャア・アズナブルなど。
一番偉い人:イデオンでいうズオー大帝(だっけ?)。要するに昭和天皇のイメージなのです。実権はよくわかりませんが、一番偉い人のことです。
反政府活動家A:理想主義者であり、国家意識をこえ、社会改革を夢見て政府と敵対する人。これはガンダムのジオン・レム・ダイクンそのもの。
商業家A:戦争を積極的に利用して利益を得ようとする人々。ガンダムのアナハイム社みたいなものか。いや、F91の家の方が適当か。
商業家B:戦争のなかで中立的になんとか商売を続けようとする人々。ターンエーの・・名前をどわすれ。
技術屋A:技術研究好き。アムロの父みたいなタイプか。
官僚A:国家の意思決定を担いながら、国家の未来を考えている人。
官僚B:国家の意思決定を担いながら、自分のことを考えている人。
マスコミA:真実を追究しようとする人々。
マスコミB:思想統制の一翼を担う人々。
学者A:いろいろコメントする人。いろいろ出てくる。
うーん、いろいろ書いていて、なんか収拾つかなくなりそうな気がしてきました。書いていて、途中から富野アニメのキャラ名もかなり忘れていることにも気づきました・・
もうちょっと、よく考える必要があるかもしれませんね。とりあえず、この手法で何かしら意味がありそうかどうか、何か1冊サンプルに使って実験して考えてみます。



Recent Comments